こんにちは。
ご自身の車のバッテリーが上がってしまった時、アナタはどんな風に考えますか?
というか、
現段階で、この記事をご覧になっているという事はつまり、
「バッテリーが上がってしまっている」
「車が明らかにいつもと違って動きがなくて、エンジンがかからない」
なんて症状に悩まされている真っ只中なのかもしれません。
車のバッテリーが上がると、まず自走は不可能になりますし、もしかしたらJAFなどのロードサービスを依頼したほうがお金も時間も大幅に節約できる可能性が高いかもしれません。
今回は、バッテリートラブルの中で最も多い「バッテリーが上がった」という状況において
- そもそもバッテリー上がりの意味とは?
- バッテリー上がりの症状別ごとの判断法
- バッテリー上がりの原因
- もう、なんにもわからない、機材を用意できない場合の対処法
- ある程度わかる、機材を用意できる場合の対処法
といった事を紹介していきます。
あとは、JAFなどロードサービスによるプロの力を借りることも推奨しますので、リンクも掲載しておきますね。
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お好きな所からお読み下さい
そもそも「バッテリーが上がった」の意味とは?
バッテリーが上がる、とはいつもどおりキーを回したりスタートボタンを押してもエンジンがかからない状況の事を指します。
つまり、車を動かすのに必須となる「電気」がゼロの状態。
通常、関心がなければガソリンだけで動くものと錯覚しやすいかもですが、バッテリーはエアコンやオーディオを動かすほかに、
「エンジンで火花を起こして、ガソリンを燃やして車を走らせている」
という超重要な役割があるのです…。
たとえば、キーを回してウンともスンともいわなければバッテリーは完全に残量ゼロ状態で、エンジンが動きません。
何らかの理由でバッテリーが消耗していたり、もはや電気がためられない状態になっている事があるのです。
バッテリ-が上がると一口に言っても、状況に応じて症状のひどさというのもあります。
また、そもそもバッテリーの上がっていない場合もあります。
では五感で判断できる情報をもとに「自分のバッテリーがどれぐらい上がっているのか」を判断するためにはどうすればいいのか?
簡易的にチェックできる方法を紹介します。
大きく3段階!バッテリー上がりの見分け方

バッテリーが上がってしまっている場合、
上がり方をチェックする必要があります。
- キーを回しても何もいわない場合
- キーを回すと「カチカチカチ」と鳴る場合
- どちらにも当てはまらずエンジンがかからない場合
順番に見ていきましょう。
キーを回しても、スタートスイッチを押してもウンともスンとも言わない場合
この場合は完全にバッテリー上がりの状態です。
もしくは配線不良、エンジン以外の関連機器の故障によって動かなくなっている事があります。
また、他にも確かめておく項目としては、
- ドアを開けてもルームランプがつかない
- キーを回してもスピードメーター周辺のランプがつかない
といった部分がありますね。
すでにこの状態では、その車1台で復元する事が難しいでしょう(対策はこの後すぐ述します)
セルは回るけど、「カチカチ」という音が鳴る感じがする
これは、バッテリー上がりに近い症状が起こっています。
イメージ的には、エンジンをかける時に使われる「セルモーター」が、電力不足でエンジンに対して使う電気を用意しきれていないイメージです。
キーを回す前に、エンジンをかけないままエアコンやオーディオを使いっぱなしにしているとこういう症状は起こりやすいですね。
バッテリーが亡くなる寸前まで来ているので、無理にそのままカチカチを続けようとせず、充電するなど次の対策を講じましょう。
どちらにも当てはまらない場合
- キーを回すとスピードメーター周辺のランプがつく
- ルームランプもつく
- でもエンジンがかからない(キュキュキュキュ とは言う)
これらにあてはまる場合は、もしかすると単に「ガス欠」を起こしている可能性もあります。
つまり、燃料が切れてスッカラカンになっているからエンジンがかからない、という状況ですね。
この場合は対処が異なるのですが、JAFのロードサービスを使うなど、何らかの方法で燃料を調達する必要があります。
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バッテリー上がりの原因とは?
車のバッテリーが上がってしまった…。
と、途方に暮れていても電池は復活しません。。。
まずはこれをいい機会に、今後の再発防止も含め原因をリサーチしてみましょう。
バッテリーが上がる原因は、以下のとおり大きく7つのケースにわけられます。
- 頻繁にセルモーターを使用している(過放電)
- 消費電力が大きな電装品を一度に沢山使用している(充電を上回る放電)
- ずっと渋滞路を走るような、ノロノロ運転で走行している(充電不足)
- 1度に走行する距離が極端に少ない、乗る日が少ない(充電不足、自然放電)
- 本来より小さい容量のバッテリー使用、粗悪なバッテリーの使用(容量不足)
- 過放電、充電のしない時期を長く過ごすことによるバッテリー劣化
- 夏場、寒冷期など過酷な状況下での使用
この中で心当たりのある動作はありましたか?
ではなぜ、これらの動作でバッテリーが上がってしまうのか?
単純に言うと、
- バッテリーの実力以上のことをしてしまっている
- バッテリーに何らかの理由で充電がなされていない
という事が言えます。
改めて原因とバッテリーの因果関係をチェックしていってみましょう。
1.頻繁にセルモーターを使用している(過放電)
つまり、営業車的な使い方という事ですね。
バッテリーの中で特に負荷の高いものは、セルモーターを回すことです。
セルモーターは、エンジンを動いていない状態から回すために重要なパーツ。これがなければエンジンは特殊な方法でないとかかりません。
頻繁にセルを使うような運転、つまり「エンジンをかけたと思ったらまたすぐ停止して、またエンジンを掛けて…」という動作を頻繁に繰り返すのはあまりバッテリーにもよろしくない訳ですね。
2.消費電力が大きな電装品を一度に沢山使用している(充電を上回る放電)
これは夏場によくあるトラブルなのですが、バッテリーに対して無茶振りな負荷をかけると、バッテリーが上がってしまいます。
たとえば
- エアコン冷房を最低温度で風量最大
- オーディオガンガン、ウーファーやリアスピーカーもガンガン
- ナビ&リアモニター総動員
- その他電装品(ETC、フォグランプ、レーダー等)
こんな状況では、バッテリーは使う電力のほうが充電よりもはるかに上回ってしまっている状況では、バッテリーも上がってしまうのです。
イメージ的には、
「収入<支出」
の状況がずっと続くのと一緒です。
家計的には、全然好ましくないですよね…笑
バッテリーから出ていく電力を必要最低限にするのも、上がりを防ぐのに重要なテクニックです。
3.ずっと渋滞路を走るような、ノロノロ運転で走行している(充電不足)
これもあまり好ましくありません。
バッテリーは、
「オルタネーター」
というものによって充電がされています。
バッテリーが充電される仕組みというのは、このオルタネーターがエンジンの力によって回されることによって実現できているわけです。
イメージとしては、手回し発電の懐中電灯のような感じです。
エンジンがアイドリング状態でもオルタネーターは充電されているのですが、アイドリング状態だとそこまで発電されないんですね…。
このあたりは手回し懐中電灯と一緒です。
つまり、渋滞が続いている状態でエアコンガンガン状態でオーディオもガンガンだと……わかりますよね。
4.1度に走行する距離が極端に少ない、乗る日が少ない(充電不足、自然放電)
これはバッテリーにもよくありませんし、クルマにもよくありません。
短距離ばかりを走ると車のオルタネーターは十分にバッテリーを充電させるぐらいの電力を発電できませんし、エンジンもしっかりと回りきらないので、
「不完全燃焼」
が文字通り起こってしまうのです…。
極端に走る距離の少ない運転を続けているような場合は、バッテリーを外しておいたほうがいいでしょう。
また、ときどき長距離を走って、バッテリーを充電させるような走りをするといいですね。
5.本来より小さい容量のバッテリー使用、粗悪なバッテリーの使用(容量不足)
バッテリーには大きさがありますが、車種ごとに適正な容量というか、サイズがあります。
たとえばSUVやミニバンなど比較的大きな車には大きなバッテリーを積むのですが、
「こっちのほうが安いし…」
と、通常の規格より安いからといって小さいものを選ぶとさあ大変。
イメージ的には、「上限のある(しかも限度額が低い)銀行口座」
みたいになってしまうのです。
オーディオやエアコンは慎重に扱う必要がありますし、そもそもオルタネーターが発電した電気をしっかり貯めておけないのでバッテリーの上がるリスクが高いんですね。
または、容量が一緒でもよく聞かない、激安の中国とかで作られているバッテリーも当たり外れが大きいです。
もし最近、聞き覚えのないメーカーのバッテリーを付けて上がった場合は…つまりそういう事です。
6.過放電、充電のしない時期を長く過ごすことによるバッテリー劣化
ひと月に車に乗らない日のほうが多い、という場合もバッテリー上がりの原因になります。
エンジンをかけていなくても、車はいつでもすぐにエンジンがかけられるよう、すべて配線がつながった状態となっています。
すると、かなり僅かな量ですが、徐々に電気回路にバッテリーから電気が流れ消耗をしているわけです。(たとえばダッシュボードの時計とかも、バッテリーを消耗させる要因なんですね)
エンジンがかからないまま、発電されないままその状態が続くとバッテリーが弱ります。
そもそも充電をされることで、
バッテリーは長持ちするという事もあります。
理由は、バッテリーの構造にあり、電解液と金属板をつかって化学反応を起こし電気を発生させているわけです。
エンジンをかけ、オルタネーターが回ると充電がされ寿命も伸びるのですが、逆に充電が少ないとどうなるか?
化学反応が起こり、金属板に結晶のようなものが付着してしまうんです。(サルフェーションといいます)
この結晶がたくさん付着してしまうと、充電の化学反応が起きずバッテリーはそのままお釈迦になってしまうわけですね。
だから、乗らなさすぎると車はかえって維持費がかかる羽目にもなるのです。
7.夏場、寒冷期など過酷な状況下での使用
寒冷地ではヒーターやフォグランプなど、電力を食う付属品を多用することもあります。
また、バッテリーは寒すぎると性能が低下するというデメリットも持ち合わせています。
夏場は夏場で非常に過酷になりやすく、
- エアコンガンガン
- お盆に渋滞路に巻き込まれる
- オーディオガンガン
などの状況が重なってバッテリーの負荷が高まるのです。
また、
オルタネーターの不具合も起きやすいですね。車内が快適になるほど、オルタネーターは過酷な状況になりやすいです。
エンジンの熱気がムンムンな所でずっと回り続けているパーツですから、これがイカれてしまうとバッテリーはもう充電されないわけで…。
たとえば外車など、日本のような高温多湿環境で使われることを前提として設計されていない車は
- 日本の高温多湿
- 日本の渋滞路
に巻き込まれると、冷却されることもなく熱で壊れてしまうことも多いのです。
オルタネーターが破損することでバッテリーが充電されなくなり、上がるという事もあるんですね。
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バッテリーが上がって、自分ではとても対処できない!って場合は?

バッテリーのジャンピング・復旧作業には時間や機材、正しい判断基準や作業法を要します。
この記事でもやり方は紹介していきますが、
「ホント車の事とか全然わからない!ボンネット開けたことないし怖い!」
と思った場合には、自分のためにもプロの力を頼ってしまう事をオススメします。
わからないまま打算的に作業するとケガしたり、車を路肩に停めて外を動き回っているうちに後続車に跳ねられ、命の危険が伴う場合もありますから…。
JAFに修理を頼む場合は、こちらから会員登録の準備を行っていきましょう。
バッテリーが上がった時に自分で対処する方法!ブースターケーブルのつなぎ方手順も

ここまでバッテリー上がりの原因を順番に挙げていきましたが、
自力で対処するためにはどうすればいいのか?
使える機材があればドンドン使って、愛車の救命措置をやっていきましょう。
※注意※
車のバッテリーを復旧する場合には、四方の安全確保を第一に行いましょう。
とくに高速道路や幹線道路での作業は衝突事故のリスクが有り命の危険も伴います。
三角表示板や発煙筒、誘導者を立てるなどの措置をとり、安全第一で作業をしてください。また、無理だと思ったらロードサービスやJAFをすぐに呼ぶ勇気も大事です。
救援車を呼んでジャンピングスタートを試みる
バッテリーを復活させるための作業として、
「他の車のバッテリーから電力を拝借する」
という事を行う必要があります。(ジャンピングともいいます)
そう、
上がったバッテリーを呼び覚ますためには、もう1台の健康な車が必要です。
一緒に走っていた友人の車や、近くを通りがかったドライバーなどにバッテリーが上がった旨を伝え、充電の協力を仰ぐ方法をとります。
(当然ですが、人としてのマナーは考慮した上で、です。)
ちなみに機材は以下のような、お互いの車のバッテリーを連結させるコードが必要。
カー用品店などでは「ブースターケーブル」という名前で売られている事が一般的です。
|
セットの内容には、
- 赤いコード×1
- 黒いコード×1
というシンプルなものです。
あとは、「車に対するつなぎ方」を覚えておけばそれでOK。
車同士を突き合わせるような格好に配置をしたら、ジャンピング作業を開始します。
ケーブルをつなぐ順番には要注意!基本は「弱赤プラプラ弱黒マイ」
バッテリーをブースターケーブルでつないで充電をしていきますが、
つなぎ方を間違えると感電したり、
相手の車すら壊してしまったり、
火災が起こるようなこともありえます。
テンパってしまうタイミングかもですが、何度も熟読した上で作業に望んでください。
まず、バッテリーとブースターケーブルのつなぎ方としては、
「弱赤プラプラ弱黒マイ」
という言葉を覚えておくと便利です。(テストに出ます※嘘です)
つなぎ方の順番としては、上の言葉どおり
- 弱っている(上がっている)車のプラス端子に赤コードをつなぐ
- 救援車のプラス端子に、さっきの赤コードをつなぐ
- 救援車のマイナス端子に黒コードをつなぐ
- 弱っている車の「エンジンルーム内の金属部分」にコードをつなぐ
という順番で行います。
間違っても最後のマイナスは、バッテリー端子に繋がないでください。
そうすると火花が起こり、最悪の場合バッテリーから出ている微量の水素ガスに引火し爆発を起こす可能性もあります…。
弱っている車にはじまり、弱っている車に終わる。
絵に起こすとこんな感じです。

この状態までつなげられたら、救援車がわのエンジンをかけます(最初からかかっていてもOK)
救援車のエンジンがかかった状態で1分ほど経過したら、弱っている車のほうのエンジンをかけてみます。
キュキュ!ブルン!
と元気にエンジンがかかったら成功です。
外すときはマイナスからプラス、
つけるときはプラスからマイナス
上の画像をスクショしておいてくださいね!
ハイブリッド車やEV車の場合は?

上記はエンジンがメインの車での話しでしたが、
「ハイブリッド車の場合はどうするの?」
「EV車(電気自動車)の場合はどうするの?」
と思われた方もいた事でしょう。
プリウスやアクアなどのハイブリッド車の場合も、基本的には一緒です。
唯一違う点は
- 駆動用バッテリー
- 補助バッテリー(補機類用バッテリー)
の2つが搭載されている点です。
補助バッテリーのほうが車のエンジンをかける時など、通常の車と同じような用途で使われ、「上がる」ほうのバッテリーになります。
ハイブリッド車の場合はこちらの補助バッテリーに対して、ガソリン車と同じ処置を行うことになりますが、
「車種によって対応方法やブースターケーブルのつなぎ方が異なる」
ので、細心の注意を払って行いましょう。
もしも難しいなか、打算的にやってしまうのは危険でしょう。電気自動車やハイブリッド車は高電圧な機器もたくさんあるので、最悪の場合感電死や火災なんかの可能性もあるでしょう。
間違った判断をしてしまったときのリスクが大きいのも電気自動車の特徴です。救援車と共倒れしてしまう可能性もありますからね。
ロードサービスを呼ぶ方が賢明なので、自分の安全を守るためにもJAFのなどのサービスも検討してプロへの解決を仰ぎましょう。
軽自動車からワンサイズ上の車への救援は要注意!

ブースターケーブルを使って、
「軽自動車から、普通車への充電をする」
というのはリスクを伴います。
というのも、軽自動車で発電する電力は普通車よりも当然ながら少ないからですね。
もしもこういったシチュエーションになってしまった場合、JAFやロードサービスに頼ったほうが賢明ですし、救援車のバッテリーすら上がってしまうというリスクを避けられますよ。
また、
「24V車から12V車への救援」なども要注意です。
乗用車は、基本的に12Vの車で設計されています。
トラックや、大型の車になると24Vを搭載している事もありますね。
そもそも搭載されているバッテリーの電圧が異なっていると、電圧をオーバーしているため火災や車内の電装品の破損原因につながり余計に被害が拡大してしまいます。
助けてくれそうな車を見つけた!と思っても、相手のバッテリーが24Vだったら辞めておきましょう。
ちなみに、
ここでいう、救援できないパターンの24Vは「12Vバッテリーの直列つなぎ」ではなく、「24Vのバッテリー」のほうです。バッテリーを並列に2個積んでいる車であれば12V車に対して救援もできますが、そうでなければロードサービスやJAFをに頼ったほうが無難です。
万が一のリスクをお互いに抱えるのもよくありませんし、相手側の車も共倒れになってしまったら大変でしょう。
もしも「自分では対処しきれない!」と思ったら、プロに頼ったほうが結果としてお金も時間も節約できるので、活用すべきときは使っていきましょうね!
まとめ
それでは、車のバッテリーについて
- バッテリーが上がったときの対処法
- バッテリーの上がる原因
- 実際の救援方法やブースターケーブルのつなぎ方
についてでした。
バッテリーは影役者のような部分もあり、普段なかなか気にかける事が無いため軽視してしまいがちですが、原因が特定できたら再発防止に努めたいですね。
また、
ブースターケーブルの充電方法は、もし自信がなければ
「お互いの車が12Vであることがわかったらやる。違うのであればロードサービスを頼る」
といった風に判断基準を設けておくのも大切です。
山の中や身寄りの無い遠方で、救援車も巻き込んでしまったら大変ですからね…。
それでは、安心安全なカーライフを!
ありがとうございました。
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