車のオイル交換、
最後にいつやったか覚えていますか?
オイル交換を怠ったままだと車の燃費や走行性能が下がるばかりか、最悪の場合エンジンが壊れてしまうことも。
また、いつもはディーラーやカー用品店・ガソリンスタンドでオイル交換をやっているとどうしても気になるのが交換にかかる費用なんですよね。
お金が掛かるのは時間を短縮できるからですが、もしも自分でやったほうが簡単で時間もかからず、かつお金も節約できるのならそれに越したことはありませんよね?
ではでは今回は、オイル交換を自分でやる場合のやり方やかかる時間・お金、必要な道具や作業の手順を説明していきますね。
(※生じた不都合についてはさらに個々人様の責任において当方では不具合等についての一切の責任を負いかねます。工夫をしながら自分でのオイル交換克服していっていただけたらと思います。)
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お好きな所からお読み下さい
車のオイル交換を「自分でやる」という選択
エンジンの中を休みなく巡っているオイルは、いわば車の血液なんです。
また、車のオイル交換をなんとなくディーラーでやっている方もいるでしょう。
近所のガソリンスタンドでやっているという方もいるでしょう。
自分でオイル交換を必ずしなければダメ、というわけではありませんが、自分でオイル交換をするとこんなメリットがあります。
- オイル交換工賃を節約できる
- お店で交換を頼む必要や予約の待ち時間がなくなる
- 車の健康状態を知ることができる。
ということで、一見大変そうに見えますが、自分でオイル交換をするといいことばかりなんです。
また、オイル交換にかかる時間と費用の目安は車種にもよりますが
- 費用は3000円前後で(軽はその半分)
- 時間は慣れれば30分前後で
済ませることが出来ます。どうでしょう?お得ですよね。
オイル交換の仕組みがわかれば車の仕組みを知ることができます。
ディーラーやガソリンスタンドで余分なセールスにお金を払わなくて済みます。一通り慣れてしまえばオイル交換は簡単にできるものです。情弱から抜け出すためにも、やってみることをオススメしますよ。
オイル交換をしない場合どうなる?
車のエンジンオイルを交換しないままの状態で放置しているとどうなるのか?
燃費は悪くなりますし車が壊れます。笑
車のエンジンオイルは血液のような役割をしていますが、オイル交換を人間と同じで血液がドロドロ状態になりいつ壊れてもおかしくない状態になるんですよね。
エンジンの内部で動いている部品は、1分間に数千回というスピードで往復を繰り返しています。エンジンオイルはその部品同士の摩擦を防ぐための役割を果たしています。
オイルは次第に排気ガスの汚れやエンジン内部の汚れを含んでいき、摩擦を防ぐ・冷却する性能が徐々に低下していきます。
交換時期を過ぎた、汚れきった油のままだとどうなるか?部品同士の摩擦を消化しきれず、最悪の場合エンジンを焼き付かせて壊れてしまうことになってしまうという事態になりかねません。
自分でオイル交換ができるようになれば1回の金額も3000円以下(軽なら2000円以下)まで抑えられるのですが、オイル交換をケチってしまったばかりに車を壊してしまったのでは本末転倒ですよね。
だからこそ、車を壊さないためにも、車の健康状態を把握するためにもオイル交換は自分でやるといいでしょう。
交換時期の目安は?
エンジンオイルの交換は前の交換から半年経過後
もしくは交換時から3000km走行した
ぐらいの頃合いがベストです。
オイルは車の中で高温や摩擦に晒されて常に劣化している状態にあるので、もしも3000km走行していなくても半年ぐらいで一旦交換してあげるといいですね。
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オイル交換に必要な9つの道具と費用について
車のオイル交換を自分でやる場合には道具を用意する必要があります。
ですが、どれも物凄く高い買い物というわけではありません。
初期投資にかかった費用はディーラーで交換する費用を2~3回目で回収することができる上、自分で何度も交換すれば当然お得になっていきます。
今回は自分でオイル交換をする場合、オススメな費用と時間コストのバランスがとれた、最低限必要な道具を8つ紹介していきます。
交換用のエンジンオイル
オイル処理パック
オイルジョッキ
スパナ
ガスケット
オイルチェンジャー
じょうご
汚れても良いタオル
ダンボール
オイルエレメント
オイル交換は上抜きか下抜きかを選ぶ
オイル交換のやり方には大きく
- 「上抜き」
- 「下抜き」
の二種類があります。
エンジンの上からオイルを抜く上抜きの方法はお手軽ですが、オイルチェンジャーを4000円かけて購入する必要があります。
下抜きの方法もそこまで難しくありません。
ただし、
車の下に潜り込む必要があるので車高を落としている車のオイル交換服を汚したくない場合には不向きです。
なので4000円かけて手軽にオイル交換をしたい、何度も自分でオイル交換をするつもりなら上抜きで、コストを重視したり整備している感を楽しんだりしたい場合には下抜きを選ぶようにするといいでしょう。
では、続いて交換に必要な道具をひとつづつ解説していきます。
その1.交換用のエンジンオイル 2000円~
まずは後にも先にも必要なのがエンジンオイルです。
最近では燃費性能の向上をうたうものや走行性能を上げる宣伝をしているものなど色々あります。
これは、
「高くて良いエンジンオイルを長く使うよりも、
安いオイルをこまめに使ったほうが良い」
という一言につきます。
エンジンオイルにはさまざまな種類があり、お店にもいろいろなものが売られていますが、サーキットで走る予定でも無い限り、日常の足として使う程度であれば以下のグレードのものを使うといいでしょう。
・粘度:10W-30
この条件を満たしていれば基本的にハズレは無いですし、価格も親切なものが多いです。
グレードはオイルの品質を表しますが、先ほどお話したとおりこまめに使っていれば全く問題ありません。
粘度はエンジンオイルの粘り気を表し、「10w-30」の10Wの部分は低温時(冬季)の性能、30の部分は高温時の性能を表しています。wの数値は低いほど低温時にオイルが柔らかくなり、30の部分の数値は高いほどスポーツ走行に適しています。
なかには低燃費オイルとうたって5w-20といったものも市販されています。
が、夏場などエンジンが高温にさらされる時期にはオススメ出来ませんし、粘度も低いためにエンジンを潤渇させる保護性能も低くなってしまいがちになります。
そうなると「5w-40」などの寒い時もサラサラで抵抗が少なくて、熱さにも耐えられるオイルを選びたくなると思います。ただし、これはめっちゃ高級品です。笑
オイル費用がかなり高くなる上にサーキットにでも行かないかぎりその恩恵を感じられるかどうかは疑問です。
なので、基本的には財布に優しい
「10w-30」
あたりのオイルを使うようにしましょう。
たとえばこういうオイルは通販でもお値打ちです。
その2.オイル処理パック 400円~
オイル交換で使い終わった古いエンジンオイルを捨てるためのものです。
中には油を吸う綿がつめ込まれており、油を吸い取ってくれる構造になっています。同じ原理で雑誌やダンボールを細かく刻んで同じものを作ってしまってもOKですが、それすらも面倒だという場合には時間も節約できるこちらのほうがオススメでしょう。
また、処理パックを使わなくてもオイルをトレイから缶に移して行きつけのガソリンスタンドで引き取ってもらう方法もあります。
同じように廃油の処理業者に電話をしてもらう方法もあります。
この場合無料、もしくは買い取りまでしてくれるところもあるので片っ端から最寄りのお店を調べてみるのもアリですね。
それすらも面倒で自分で済ませたいという場合。
やっぱり処理パックを使うのがベストです。
1回で使い切れなかったら次回のオイル交換まで取っておく事も出来ますし、ぜひ活用してみましょう。
(※なお、廃棄の方法についてはお住まいの自治体に確認をしてくださいね。)
その3.オイルジョッキ 500円~
車にエンジンオイルを入れるためにあると便利なグッズです。
こちらはオイルも計量できます。
不必要に周囲を汚さないようにできるので非常にオススメですね。
ただし、このオイルジョッキがなくても、
オイルを入れられる方法も後述していきます。
その4.スパナ 500円~
オイルを抜き取るさい、ドレンボルトを緩めるために必要です。
下抜きのオイル交換をする場合には必須になります。
オイルチェンジャーを使わない場合は必須になるので用意しておきましょう。モンキーレンチを使う方法もありますが、ボルトの傷めることがあるので形の決まっているスパナ、もしくは円になっているメガネレンチを使いましょう。
また、全長が短すぎると力がかかりにくいので、
狭い所でもじゃまにならない
20センチぐらいのものを使うといいです。
また、車種によってはボルトの経が異なるので、事前に調べてから用意してくださいね。
その5.ガスケット 500円前後
こちらも下抜きのオイル交換をするときに必須となります。
ドレンボルトを外した際に必要になるのが、このガスケットです。
ボルトのスキマからオイルが漏れだすのを防ぐためのパーツなので、下からオイルを抜く場合には用意しておきましょう。
また、車種によってはガスケットの種類が違います。
事前に確認してから用意するといいですね。
オイルを抜いた時にドレンボルトのガスケットを
そのままカー用品店へ持っていく方法もあります。
その6.オイルチェンジャー(あると便利) 4000円前後
上抜きのオイル交換をする際には必須になります。
また、下抜きが難しい車種など(新しいミニクーパーとか、カバーがついてるもの)の場合は、上抜きでやり、エレメントを交換するときに限りディーラー等でお願いするのもアリですね。
ポンプで簡単にオイルを抜き取ることができ、
下抜きの方法よりも安全で手を汚さずに済ませられます。
4000円ぐらいの初期投資が必要ですが、
何度も自分でオイル交換をするつもりがあれば
用意しておいて損はありません。
その7.じょうご 0円
オイルジョッキを使わず、
オイル缶から直接エンジンへ
オイルを注ぐ場合には重宝します。
ペットボトルで作ることが出来るので、費用は当然0円。
簡単に作れる上、
汚れたら簡単に捨てられるのもいいですね。

ちなみに筆者の用意した上のようなものは、500mlのものなのでかなり小さいです…。
そのため、1.5や2リットルのペットボトルで作るほうがオススメです!
その8.汚れても良い布 0円
エンジンオイルが付いてもいい、捨てる予定のタオルや布を用意しましょう。
なるべく厚いもののほうがオイルを吸収しやすく使いやすいです。
オイルが垂れて困る部分に置くのもいいですし、オイルドレンボルトや周辺のパーツを拭き取るときにも活用できます。

その9.ダンボール
作業時に下に引くものですね。
車の下に潜り込む時には台車を使う方法もありますが、
高さがあって自分の作業スペースが取りにくくなります。
ダンボールであれば薄すぎて背中がゴツゴツと痛いということもありませんし、汚れた場合にも気がねなく捨てることができます。
(※ただし、オイルまみれになったダンボールはリサイクルではなく、可燃物として処理する必要があるので注意しましょう)
オイルエレメント(フィルターを交換する場合) 300円~
オイル交換のさいにオイルエレメント(フィルター)を交換する場合には、オイルエレメントを用意しておきましょう。
ちなみにエレメントの交換は、オイル交換2会につき1回やります。
こちらはオイルに含まれた、
エンジンに傷をつける有害な細かいホコリや砂
汚れをろ過する効果があります。
オイルエレメントには車種によって取り付けるものが異なります。必要なものを通販やホームセンターで調べて揃えておくといいですね。
オイルエレメントを交換する場合には
- オイルエレメント
- オイルフィルターレンチ
- マイナスドライバー
などの諸々の工具が必要になります。
事前に準備しておきましょう。
続いてオイル交換の実践編です。
車のオイル交換の手順
オイル交換に必要な道具が揃ったら、次はオイル交換を実施する段階です。まずは下準備からやっていきましょう。
(※今回は下抜きでオイル交換をしていきます)
1.エンジンを暖気(アイドリング)する
エンジンをかけて5分~10分アイドリングをするか、周辺を少し走ってきましょう。
アイドリングにはオイルを温めて車から抜きやすくし、
交換を簡単にさせる効果があります。
車種によってはエンジンが冷えている状態を確認できるランプがつくので、それを参考にしながら行うといいです。
2.古いエンジンオイルを抜く
エンジンが温まったら、いよいよ古いオイルを抜きます。
まずは車のボンネットを開けるレバーを運転席から操作し、ボンネットを開きます。

ボンネットを開きエンジンルームが見えるようになったら、オイルを入れる部分がエンジン本体の1番てっぺんの部分にあるので、このキャップを開けておきましょう。
写真で言うと「VVT-i」と書いてあるカバーにはめ込んである蓋の部分です。
このキャップを先にあけておくことで、下からオイルを抜く時に空気が入りオイルが抜けやすくなります。

ダンボールを敷き、スパナを持ってエンジン下に潜り込みます。
下の画像の通り、ボルトのついた鍋のようなパーツがオイルの入っているタンク(オイルパン)なので、この部分のドレンボルトをゆるめましょう。
ボルトがナメないようにゆっくりと力を入れていきます。
この時回す方向は反時計回りなので、車正面から潜り込んでいる場合は手前に引く形でボルトを回します。

ボルトが少しでも緩んだら、廃油の処理パックを下に入れ込みます。
ボルトのネジを全て回しきるまで意外とオイルは漏れてこないので、ギリギリまで回しきっていきましょう。
この時、軍手をはめていると手がオイル浸しになってしまい、最悪やけどを負います。
ボルトの取り外しは素手で作業しましょう。
ボルトは廃油を受ける袋に落としてしまっても
後で冷めてから回収すればOKです。

このまま10分程度待つと、オイルが完全に抜け切ります。オイルが出きった部分はウエスで軽く拭っておきましょう。
砂などが付着していないかもチェックですね(砂がついているとネジが壊れます)
3.ドレンボルトをはめる
オイルが抜けきったのを確認したら、再びドレンボルトを外します。
ボルトの先端にはスラッジ(エンジン内のゴミ)が付いている場合があるので、ウエスで綺麗に拭き取ります。
ガスケットを新しいものにはめ替えたら、再度エンジン下に潜り込んでボルトをはめます。

このときボルトを地面に置いたりした場合は、砂がネジに付着していないか確認しましょう。
砂が噛んでいると、すぐにネジ穴が壊れます。
ボルトを締め付ける強さは
「スパナを利き手の指日本をひっかける形で締め込み、止まったらもう少し軽く力を加えて締める」
ぐらいの力でOKです。
あまりに強く締めても意味がありませんし、最悪の場合ネジを痛めてオイルパンを交換するハメになります。
多少漏れていたら締めるぐらいの気持ちでOKですので、あくまで軽い力でキュッと締めるぐらいにしておきましょう。
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4.新しいエンジンオイルを準備する
続いて、新しいエンジンオイルを入れます。
このときオイルジョッキがあれば簡単に分量をはかれますが、写真のようにペットボトルのじょうごを使うだけでも十分間に合いますので問題ありません。
こぼさないように少しずつ注いでいきますが、4L缶の場合であれば最初は缶の半分ぐらいまで入れてしまってOKです。
また、オイルを注ぐ規定量は車ごとで決まっていますが
- 普通車は4リットル
- 軽自動車は3リットル
ぐらいなので、最初の1杯目は一気に入れてしまっても構いません。

激しく入れると溢れるので注意です。筆者が用意した写真のものはちっちゃすぎますので、2Lのペットボトルを用意しましょう。
4.量をチェックして継ぎ足しで入れる
半分ぐらいエンジンオイルを入れたら、適正オイルの量をチェックします。
エンジンの付近に黄色い輪っかで引っ張る部分があるので、そこからオイルの残量をチェックします。
いちど引き抜いてウエスで拭き、再び軽い力で入る所まで差し込みます。

このように、先端部分には○で囲った部分に「E」や「F」と書いてあると思いますが、これは「E」が空の状態(Empty)、「F」が満タンの状態(Full)を指しています。
真ん中部分は網掛け線で囲われています。
このEとFの中間ぐらいのオイルの量を入れておきましょう。
Eの部分まで継ぎ足しで注いでいって、Eの端っこにオイルが振れだしたらさらに少なめに継ぎ足しを行っていきます。

ちょうどオイルの量が網掛けの真ん中までいったら、オイル量は適量です。
5.ドレンからの漏れをチェックする
オイルを一通り交換し終えたら、最後は作業した部分のチェックですね。
オイルパンのドレンボルトを締めた部分からオイルが漏れだしていないかチェックしましょう。(写真は締め付け途中で撮影したものなので少し滲んでいますが・・・。)
オイルを入れた状態で滲んでいなければ、
締め付けの強さは適正です。
ドレンボルトの締め付けは慣れの部分もありますが、最初はとにかく弱めで締めていきましょう。漏れたらちょっと締めるぐらいでOK。
厳密に言えばサービスマニュアルを確認して、トルクレンチで締め付けトルク(きつさ)を確認すべきですが、そこまで用意できないよ!って場合は、全長15センチぐらいのスパナをかけたときに、人差し指でグッと力を入れて締めるぐらいの感じでいきましょう。

7.エンジンをかけてみる
オイル交換が終わったら一度エンジンをかけてみましょう。
車のスピードメーターの部分にオイルのランプがついていたり、エンジン音がいつもと違ったりしていなければ交換完了です。
もしもこの時異音がしたり、オイルチェックランプが点灯しっぱなしの場合にはすぐエンジンを止めましょう。
念のため、最後にオイルドレンを再びチェックしてみてオイルが漏れていないか確認してみるといいですね。
まとめ
それでは、エンジンオイルを自分で交換する際のやり方を紹介させていただきました。
最初はどうしても時間がかかったり、道具を揃えるのにお金がかかってしまいます。
ですが2~3回で道具への投資額は回収できますし、車の健康状態を自分で知ることが出来るため一層愛着が湧くのではないかと思います!
慣れてしまえば1回の交換も15分程度で済み、上抜きのオイルチェンジャーを併用すればもっと簡単、安全かつ綺麗にオイル交換をすることが可能です。
ぜひ、ご自身の愛車のためにもオイル交換に挑戦してみてくださいね。
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